これって、言われるがままに払うしかないのでしょうか?
高い費用を抑えるために何か良い方法はありませんか?
もし、想定外の費用を請求された場合は、まず消費者生活センター、次に弁護士に相談しながら、対応するのが良いぞ!
アパートの退去費用トラブルはよくある話
賃貸でアパートやマンションに住んでいる人が、トラブルに巻き込まれるケースで一番多いのは、やはり退去費用ではないでしょうか。
引っ越しで退去をする前は、出来るだけ敷金が戻ってくるように、一生懸命掃除をしたりして、現状回復に務める訳ですが、それでも、20万円、30万円と敷金を遥かに超える修繕費を請求されてしまうケースも少なくありません。
実は、現状回復については、国土交通省によってガイドラインが定められています。
そこでの内容を簡単にまとめると
賃借人(ちんしゃくにん)の故意や過失などによって、生じた損耗や毀損した分→賃借人、つまり借り主の負担
通常の使用による損耗した分→賃貸人(ちんたいにん)、つまり大家さんの負担
と定められています。
つまり、現状回復とは、賃借人が借りた当時の状態に戻すことではないということが明確に定められています。
もし、大家さんが、現状回復=住み始めた時と同じ状態というニュアンスで主張していたら、しかるべき対応をしていく必要があります。
少し具体的な観点で見ていくと、
●「汚れているから新品の状態に戻しなさい」というのはあり得ない話です。
●冷蔵庫の熱で壁が少し焦げた感じになってしまうのも、基本的には大家さんの負担になります。
●畳や床も、こちらの過失で傷や汚れなどがついた場合は、賃借人の負担になりますが、それでも全面的に貼りかえる費用まで負担する必要はありません。
●タバコのヤニで付いた汚れは、残念ながら賃借人の負担です。
敷金の精算金は、敷金から、クリーニング費用とこちらの故意で壊してしまった箇所の修繕費用を差し引いて計算をします。
内訳を確認をしながら、あとは入居した時の契約条件もチェックしながら、検証をしていきましょう。
どこに相談するか?
退去費用のトラブルに関しては、いきなり弁護士に相談するのも大変なので、まずは、全国の消費者生活センターに相談するのが良いでしょう。
ここには、退去費用に関するトラブルの対応事例がたくさん集まっているので、それだけノウハウもいろいろ持っています。
それでも、難しければ、弁護士にお願いをするしかありません。
大家さんは、賃貸業務をずっとやってきた立場で知識もたくさん持っているので、退去費用に関しては、賃借人の方が弱い立場にあります。
実際に、言い値のままお金を払ってしまって泣き寝入りする人も多いですから、そうならないように、こちらも法律に詳しい人に相談するのが大切になってきます。
最初から、大家さんの言うことを鵜呑みにせず、しっかりと検討をしていくんじゃぞ。
ただ、場合によっては、高額な修繕費を払わなければならないケースも出て来るので、最悪の事態への備えだけはしっかりしておくのじゃぞ!